最近の講座で、ひとつびっくりする出来事がありました。
ある受講生さんが、とおっしゃったんです。
「私のミシンには自動糸通し機能がついていないから、
夜にミシンを使うのはいつも諦めてるんです」
でも、そのとき私は別の方に、自動糸通しの使い方を教えているところでした。
「ん?でもその機種なら、たしかに糸通し機能がついているはず……」と思って、
一緒に確認してみると──
ありました。ちゃんと。
まさかの「存在に気づいてなかった」パターン。
驚いた顔で「えっ!? これって、もしかして……」と。
そこから使い方をお伝えしたところ、
もうそれはそれは感動してくれて、
「人生変わるかも!」とまで言ってくれました(笑)
そうなんです。
たったひとつの小さな機能でも、
知っているのと知らないのとでは、
ミシンへの向き合い方がガラリと変わることがあるんですよね。
今回は、ミシンの自動糸通し機能について語っていこうかな💧

自動糸通し機能
あれって自動ですか?……って思いません?
自動っていうくらいだから、
スイッチ押したら自動的に糸を通してくれるもの・・・って感覚ですよね。
あれ、実際に使ってみるとわかるんですが、
・糸をあっちに引っかけて
・こっちに回して
・レバーを下ろして
・タイミングを見計らって、「えいっ!」と押す。
……それ、手動じゃないですか?
説明書を見ながらでも難しい。
ちょっとでもタイミングや位置がずれてるともう出来ない・・・💧
うまくいかないと、もう針に直接通した方が早いんじゃ?とすら思えてくる。
結局、スレダー(手縫い用の糸通し器)でやっちゃう、
なんて人も少なくないはずです。
しかも、夜なんてほんとに大変。
針穴は見えづらいし、手元は震えるし、
無駄に集中力を使って疲れるだけ……。
そんなこんなで、「ミシン、また今度にしよう」って、
閉じてしまう人だっていると思います。
ほんと嫌になる・・・

普通の糸通し
まずはこちらのミシンから⇩

シンプルな仕様のごく普通のミシンです。
糸通し機能は装備されていています。
- 針を一番上まであげ
- 糸通しのレバーを下げて
- 糸を引っかけて
- レバーを上げる
- と同時引っかけた方の糸は離す
ということで、針穴に糸が通る!というわけです(^_^)b

何故?
よーく見てみましょう(^_^)v

糸通し器のレバーを下げ、よく見ると、中央にフックのようなものがあります。
この糸通しフックの部分が、針穴に貫通し
ミシン糸をループ状に引っ張ることで針穴に糸が通る仕組みになります。




つまりこのフックが針穴にしっかり通っていることがまず大事。
それから、糸を適度に引っ張って、フックに糸を引っかけ、
さらにループ状に引っ張り出さないといけません。
慣れると何でもない作業ではありますが、その加減が少し難しい・・・💧
このへんが「糸通し機能できない!」となるわけです。
またフックもデリケートな部分でもありますので、無理やり入れ込もうとすると
歪んだり、変形したりして、針に入りにくくなり・・・結局糸通しできない!となります。
でも・・・これって自動なんですか???とどうしても思ってしまいます。
それでも手で通すよりは、楽なので、ちょっと練習してみてください。

本当の自動糸通し機能
でも、そんな“自動のようで手動”な糸通し機能ばかりじゃありません。
実はちゃんと、「これぞ自動!」と胸を張れるレベルのものもあるのです。
それが、JUKIのミシン♪
こちらは私が使用しているHZL-F600JPエクシードキルトスペシャルになります。
スーパー自動糸通し機能というネーミングセンスはおいといて💧
(※ワンハンドル、ワンアクションという表記もあり)
糸通しが本当に楽になりました。

これの機種は、糸を順番にかけて、最後にレバーを「ガチャッ」と押すだけ。
順番通りに糸をかけていきます。

5-6-7と行ったら、8はサイドへ

9のレバーを下ろせば完成となります。




すると、スッと、ほんとうにスッと、針穴に糸が通る。
コツもいらない。息を止める必要もない。
あの感動を、もっと多くの人に知ってほしいなと思っています。

やはり新しいミシンがいいのか
……とはいえ、これは「新しいミシンを買いましょう」という話ではありません。
むしろ逆で。
まずは、自分のミシンをよく見てみてほしいのです。
「こんな機能、あったの?」という小さな発見が、
案外まだ残っているかもしれません。
今回のように、ずっと気づかずに使っていたけれど、
いざ知ってみたら、目からウロコ。
あのときの「えっ、これ……うちの子、できるじゃん!」という表情が、忘れられません。
もちろん、“自動”とは言いながら、
実際には「ほぼ手動」な糸通し機能も多いです💦
でも、それでも。
それでもやっぱり、「自分の手で通すより、ずっと楽」なんです。
ちょっと慣れれば、暗い夜でも焦らずにセットできるようになる。
ミシンを出すことへのハードルが、ほんの少し下がる。
その“ほんの少し”が、案外とても大きい。
だからこそ、まずは一度、もう一度、
取扱説明書を引っ張り出してみませんか?
ページをめくって、
「あれ?これ、うちにも付いてる?」って探してみるだけでも、
あなたとミシンとの距離が、
ちょっと近づくかもしれません。
たぶんミシンって、機械なんだけど、ちょっと人に似ていて、
ちゃんと知ろうとすると、案外いいやつだったりするんです。
大切に使っていけば、だんだん自分のものになっていく。
そんなもんです。
自分のミシンをもっと知って、いろいろ出来ることさがしていきましょう(^_^)v

さてと!いよいよ夏がやってきますよ🌻
しっかりと暮らしていきましょう!
ではまた♪
コメント